Installing and Operating 4.2BSD on the VAX (PDF)
物持ちのいい方がいるんですね,なつかしい!!
ここで公開されているドキュメントはPDF形式ですが,ドキュメントのフォーマットは明らかにLaTeXのものですよね。Author として,ちゃんとBill Joyの名前も入っています。
さて,上の資料でも紹介されているBSD/Unix のブート方法ですが,簡単に書くと次のような手順でした。今見ると,最近のBSD系Unix(FreeBSD, NetBSD)とあまり変わっていないのが分かります。
- ディスクの初期化(フォーマット)とパーティショニングを行います。
- miniroot(インストール専用にリソースを絞り込んだ小型のrootシステム)を,SWAPパーティションにCOPYコマンドでロードします。
- システムを再起動し,minirootを立ち上げます。
- miniroot の restore コマンドを使用して,テープから本物のrootファイルシステムを読み込みます。
- 再起動し,今度は root から Unix を立ち上げます。
- 必要な設定を行ったら,/usr 以下をテープから読み込みます。
ちなみに,この当時のUnixには "/home"ディレクトリがなく,ユーザのホームディレクトリは,文字通り "/usr"に置かれるのが普通でした。
/usr/local などは今と同じようにありましたね。逆に /var なども,この頃はなかったと思います。/home とか /var が導入されたのは,多分 Sun4のあたりからじゃないでしょうか。
次にしなくてはならないのが,ブートメディアの作成です。VAX-11/780の場合は8インチFDを使用していました。実はこのでっかい→筐体の中に,8インチディスクドライブが隠れていて,そこからブートする仕組みになっていたのです。ほとんどパソコンなみですよね。当時でもこれにはちょっと驚きました。
VAX-11/780は“1MIPSマシン”として有名だったように,現在の水準から見ればものすごく遅いマシンであることは確かです。
そんなマシンで,この当時20人程度が開発に使用していましたのですが,それでも極端に遅いと感じたことは一度もありませんでした。
多分,ディスクI/Oが結構高速だった(CPU能力に比べて相対的に,という意味で)のが大きかったのではないかと,今は思ったりしています。コンパイルなんかも,結構さくさくとこなしていたという印象があります。
さて,こうやってインストールして立ち上がったシステムは,当然ですがUCBから発送されたBSD Unix そのものです。/etc 以下のシステム設定ファイルの内容にも,UCBで使用されていた痕跡がたくさんありました。
例えば /etc/passwd には wnj (William Nelson Joy = Bill Joy)のエントリが残っていたことを,結構鮮明に覚えていたりします。vi とか csh のソースは,確か wnj がオーナになっていたんじゃないかなと思いますが,こちらの記憶は不鮮明です。
そんなこんなで,手探り状態で方法を探しながら,システムのメンテや管理をやっていました。
情報も少なかったし,高価な機器なのでプレッシャーもそれなりにありましたが,今になると苦労もやっぱりいい思い出,です(--)。
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最近はLinuxに押されっぱなしの感もありますが,FreeBSD/NetBSD/OpenBSDなど,BSD系OSは健在です。MacOS Xもそうですよね。歴史といい,先進性といい,やっぱり存在感のあるOSだと思います:
